2007年 03月 21日
スカイライン |
信濃町の駅前から西の方を眺めると、新宿の南のあたりのビル群がスカイラインを形成しています。
一番目立つのは先っぽの尖ったNTTビル。ヘリポートの設置を義務づけられた日本の超高層の頂部は、どれも同じように平たくならざるを得ませんが、これは尖っているという点で、漸く個性を獲得しているように見えます。
じつはこの建物の上から三分の一あたりまではアンテナだということで、このような形が可能になったと聞いています。つまりこのシャープな先端の形状は、建築的な意味合いというよりも寧ろ、象徴的な形状のためだけの象徴的な形状だということです。
勿論、古今の摩天楼の殆どは、内部空間からの要請というよりは外観の象徴性を優先してつくられてきたわけですが、それでもそのかたちの内側にどのような空間をかたちづくるか、同時に考えられてきたはずです。翻ってインサイドアウトの発想の殆どない「皮」の造形は、建築というよりは巨大なオブジェとしてとらえるべきでしょう。
そう思ってみたとき、この尖りは個性なのかどうか…。規制緩和の影響で雨後の筍のように生えてきた東京の超高層は、確かにどれもおんなじで、その中に他と違うものがある、というのは見ていて楽しいとも思うのですが、…やや複雑な心持ちで眺めています。
一番目立つのは先っぽの尖ったNTTビル。ヘリポートの設置を義務づけられた日本の超高層の頂部は、どれも同じように平たくならざるを得ませんが、これは尖っているという点で、漸く個性を獲得しているように見えます。
じつはこの建物の上から三分の一あたりまではアンテナだということで、このような形が可能になったと聞いています。つまりこのシャープな先端の形状は、建築的な意味合いというよりも寧ろ、象徴的な形状のためだけの象徴的な形状だということです。
勿論、古今の摩天楼の殆どは、内部空間からの要請というよりは外観の象徴性を優先してつくられてきたわけですが、それでもそのかたちの内側にどのような空間をかたちづくるか、同時に考えられてきたはずです。翻ってインサイドアウトの発想の殆どない「皮」の造形は、建築というよりは巨大なオブジェとしてとらえるべきでしょう。
そう思ってみたとき、この尖りは個性なのかどうか…。規制緩和の影響で雨後の筍のように生えてきた東京の超高層は、確かにどれもおんなじで、その中に他と違うものがある、というのは見ていて楽しいとも思うのですが、…やや複雑な心持ちで眺めています。
by ryo-oguchi
| 2007-03-21 14:50
| まちのはなし